宅地建物取引士（宅建士） 過去問
令和6年度（2024年）
問7 (権利関係 問7)

正しいです。

占有回収の訴えとは、占有者がその占有を奪われたときは、

占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる。

（民法第200条1項）

としています。

今回、Ｂは任意にＣに移転しており、

占有物を奪われたわけではありません。

したがって、占有回収の訴えを提起することができません。

誤りです。

占有回収の訴えは、第三者に対してのみ可能です。

Aは第三者に該当しないため占有回収の訴えを提起することができません。

誤りです。

相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。

（民法第896条）

としているため

「相続開始を知るまで」が誤りです。

誤りです。

A及びBいずれも死亡した場合相続されるため

契約は当然には終了しません。

記載の通りです。

・借主Bが占有を第三者Cに自主的に移転した場合、たとえCが欺罔行為でBを騙したとしても、貸主AはCに対して占有回収の訴えを提起できないとされています。

誤りです。

・借主Bによる立入り拒否は、貸主Aの所有権に基づく調査や監督権を制限するものでありうるが、占有侵奪とはいえません。

誤りです。

・占有は相続開始の時点で当然に承継されます。

誤りです。

・賃貸借契約は当事者の死亡によって当然には終了しないのが原則です。

正しいです。
民法では、占有者がその占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができるとされています。（民法第200条1項）
しかし、借主Bが任意に第三者であるCに占有を移転した場合は、占有物を奪われたわけではありません。
従って、たとえCが欺罔行為でBを騙した場合であっても、貸主AはCに対して占有回収の訴えによる甲建物の返還請求は不可です。

誤りです。

占有回収の訴えは第三者に対してのみ可能ですが、Aは当事者であり第三者ではありません。
そのため、占有回収の訴えにより、AはBに対して甲建物の返還請求をすることは不可です。

民法の規定によると、相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。（民法第896条）

とされています。
従って、相続開始時点ですでに占有は承継されており、相続開始を知るまでではありません。

誤りです。

賃貸借契約は当事者であるA及びBのいずれもが死亡すれば、相続されることになります。
そのため、本契約は当然には終了しません。